#RPGのジョブ考察2
4人のRPG職業談義はまだまだ続く。
「ねーさ、毛利くんとかってまんま、賢者とか、魔法使いだよね」
唇をむにむにととがらせて佐助が言う。シャーペンの先で適当にかかれた「もうり」という名前のところをつついている。
政宗は微妙にへこんでおり、元親と幸村はまだまだ元気だ。
「確かに。元就は頭脳タイプで、防御力はティッシュペーパーだな」
「魔法使いがティッシュ装甲なのは常識だよね」
「しかし、毛利殿は仲間のピンチでも魔法は使ってくれなさそうだ」
「言えてるー!しかも無駄に白魔道師だったりして!」
「意味ねえな!でも白ってことはねえだろ...黒がしっくりくる」
「黒か赤、といった感じだろうか」
「あっ、赤っぽいところもある!」
「けどやっぱ、使わなそうだな」
暫定魔法使いにしとく?と佐助がルーズリーフに書き込もうとしたら、それまで黙っていた政宗がニヤリと笑ってシャーペンを持ち、乱暴な字で職業を書き込んだ。
もうり:まほう...
「...つかわない」
もうり:まほうつかわない
「魔法使わない師」
「ばっ、バカ宗ちん...!」
「マサムネ...おまえ...!」
「伊達殿...!!」
「てっ、天才じゃあああああ!!!」
わーっと3人が騒ぎだす。
「使えるけど使わないんだね!」
「使えない、じゃないんだよな!」
「このなんとも高圧的で理不尽な職業、まさに毛利殿にぴったりだ!」
「だろう、だろう」
フフンと得意げに胸を張る政宗。その背後の、廊下とつながる開けっぱなしの窓から、でっかい三角定規が飛んできて彼の頭にぶちあたった。
「メギド」
そう呟きながら、廊下をすいーっと通り抜けていくのは、隣のクラスの、今話題に上っていた毛利元就その人だった。
結構な勢いで凶器をぶつけられた頭を抱える政宗をよそに、3人はぽかんと元就を見送った。
「...毛利くんはメガテン派なんだね」
「わりとノリいいよな、あいつ...」
「この威力で...メギド...!」
とりあえず佐助は、なんで俺だけなんだよ!とぶつくさ言う政宗はシカトして、
もうり:でびるさまなー
と修正しておいた。
サマナー本人はメギド使わないだろ...常識的に考えて...
元就はヤケクソ→テトラカーンのコンボ使ってきそう。
どうでもいいですね。はい。すみません。
もしかしたら魔法ネタでもう一本いくかもしれません。